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2006/03/11

数と数学の話

上田のロケを行った映画「博士の愛した数式」が今年2月から公開されました。この中で数学と数のおもしろさがわかりやすく紹介されていました。この映画を見たり、原作を読んだりして、数式に興味を持った人もいるかと思います。この映画で紹介された数式以外でも面白い?話がありますので、紹介してみたいと思います。数学の大嫌いな方もいるかと思いますが、数学はものを数えることから始まって生活に密着していますし、山にも標高などで数が大きな意味を持っていますので、ちょっと耳を傾けてください。

数学は自然科学よりもかなり以前にできていた学問体系で、自然科学の元を成しています。そしてその考え方が自然科学の基本にもなっています。数学は理論だけで科学ではないと思っている人もいますが、数学が一番はじめに始まった自然科学だと思います。人は言葉を使えるようになったのとほぼ同時に数も扱える様になったと考えられています。

一人の人、一匹の家畜、一個の石から「1」という概念が抽象されます。「抽象」という言い回しはわかりづらいですが、物から離れた数の概念を決めたということです。そして一つ、二つと物を数えるのに使うようになります。この数は物の性質には関係なく存在する概念です。この1,2,3,…は順番の概念で自然数と呼ばれます。1番の次は2番と決めただけですが、これは現実世界からの抽象であり、誰でも再現出来るという、自然科学の基本です。順番の次に出てくるのが合計の数になります。1から5までに数えられる物があれば、それは5個あると表現します。この中で足し算が定義されます。1個と1個で2個になります。そして順番はどちらも1番にも2番にもなります。現在の数の表記の仕方は9以上は桁を増やして10にする10進法を採用しています。これは人の指が10本あることに起因すると言われていますが、真偽はわかりません。この数の表記方法は何進方でもかまいません。いま日常で使われているのが10進法、コンピュータでよく使われているのが2進法や16進法です。

数学の一番の基本式は1+1=2から始まります。これを証明すると言う数学基礎論という学問もありますが、自然現象から抽象した結果が1個と1個で2個になるという事実であり、これが自然科学の考え方です。

数学ではまず「1」が一個から抽象された概念として定義されます。順序の考えの中で1の次が2と呼ばれる(定義される)ことになり、順次3,4,と続いていきます。この順序で決められた数とに足し算を定義します。1+1=2、2+1=3、というように決めていき数の体系が作られています。

私が小中高の頃は1足す1が2になることをちゃんと説明してくれる先生や先輩もいなかったので、大学に行けば教えてもらえると思っていましたが、期待はずれで、自分で本を探して勉強する結果になりました。ここで前置きを終わって数のトピックです。

1;いち;これが数の基本です。何進法でも「1」は基本です。要するに1個ですが。
0:ぜろ;これは近代までなかった表記です。何もないことを表しているだけですが。
-1:マイナスいち;ないものより一つ小さな数。ようするに一個足りないという表記です。

この辺までは日常感覚で理解出来ますが、「博士の愛した数式」にも出てくる虚数単位iは理解が難しくなります。この虚数は平方根の計算から出てきています。2乗するとその数になる数を√で表します。√2は1.4142…となる無理数と言われる数になる訳ですが、虚数は√-1で定義されます。-1×-1=1ですのであり得ない数として定義されていますが、数学上は十分以上に存在感を持った数です。

(以下、数字の指数/乗数がテキストベースでは上付文字表現出来ませんので、そのつもりでお読み下さい)

次に有名な数は
π:パイ;円周率で3.1415926…です。円の面積はπr2になります。
e:イー;自然対数の底2.718…で複利金利計算の元になります。
∞:無限大を表します。数の特定がされませんので数とは認めがたいですが0と同格です。

これらの関係なさそうな数を関係させた数式が「博士の愛した数式」にも出てきたeiπ=-1というオイラーの公式になります。なんの関係もなさそうな4つの記号(数字)が綺麗に結びついた数で、数学好きには大事な式です。この式を元にii(IのI乗すなわちe-π/2)も定義され0.207809576…になります。

あと、面白い?数を紹介していきます。

16/64:これは分母と分子にある6を消せば正しい約分数の1/4になる数。
18:18=9+9, 81=9×9
25:平方数であり(5の2乗)二つの平方数の和(3の2乗足す4の2乗)になる数。
28:完全数;博士の愛した数式にも出てきた約数の和が自身の数になる数。(6,28,496,8128)
70:不思議数;約数の総計が自身を越えているのに約数をどのように選んでも自身を表せない数。
71:712=7!+1 左辺は71の2乗です。
135:135=11+32+53、(右辺は1の1乗足す3の2乗足す5の3乗です。)同様に表記できる数として他に175,518,598がある。
145:145=1!+4!+5!、同様の数は1,2,40585のみ。
169:169=132、961=312 各々右辺は113の2乗、31の2乗です。
175:175=11+72+53 右辺は1の1乗足す7の2乗足す5の3乗
220:親和数;220と284は最少の親和数。自分の約数の和が互いの数になる。博士の愛した数式の中では友愛数と呼んでいる。
2592:2592=25×92 右辺は2の5乗掛ける9の2乗です。

と、まあ色々あります。他にもありますが、このくらいにしておきます。あと、私的な偶然の一致ですが、Mさんが私の母の訃報を山の会のメーリングリストで流してくれたメールのメーリングリスト番号が8819でした。母の命日は2月26日ですが、一番可愛がっていた孫(私の次男)の誕生日でもあります。

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